日光東照宮春季例大祭は、日光東照宮で最も盛大な行事で、毎年5月17日から18日にかけて行われる。そしてそれは、静岡の久能山から徳川家康公の神霊が日光に移された当時の祭典の再現でもある。
中でも、18日の百物揃千人行列(神輿渡御祭(しんよとぎょさい))は圧巻だ。二荒山神社の境内に集合した1,200人の産子(うぶこ)会員が、表参道から神橋近くの御旅所までの約1キロを渡御する。
この渡御祭のスタートは午前11時。行列は「3頭の神馬」「神剱・御旗」「3基の神輿」のグループに別れ、それぞれを守護するように進んでいく。
到着地である御旅所では、本殿に神輿を据え、拝殿で神饌(しんせん:お供え物)を神霊に供える。この神饌は、三品立七十五膳(さんぼんだてななじゅうごぜん)と呼ばれる特別メニューで、75という数字は日光山中の峰々に住む神々の数とも伝えられている。
続いて行われるのは奉幣行事だ。神職が御幣を左右左に三度振ってから神前に供えられる。その後、八乙女舞、東遊舞が奉納され、午後1時ごろ、行列は東照宮に向かい、渡御祭の一連の行事は終了する。
なお、17日の午後1時ごろには、石鳥居手前の表参道で流鏑馬(やぶさめ)が奉納される。
流鏑馬神事は、およそ900年前に朝廷の護衛にあたった武人たちによって行われていたとされる。 鎌倉時代に、源頼朝卿が鶴岡八幡宮の神前に奉納し、この時代に盛んとなり、8代将軍吉宗公が復興に努めた。 現在、日光東照宮春季例大祭の神事として奉納されているものは、主に鎌倉時代の古儀によるもの。馬を操る射手の妙技と弓のさばきが見どころだ。 |